ミニケース「KARAKURI -HAKO-」で使うコンピュータを検討します。 今回はできる限り省スペースで機能を実装できる環境を目指しているので、以下のようなリッチで大きなものは使用しません。
- Jetson Nano
- Raspberry Pi 4B
- Arduino uno
できる限り省スペースなものといえば以下のものがあります。
- Raspberry Pi
- Arduino nano
- マイコン(PIC、ATmega32、ESP32など)で自作
自作も考えましたが、現在時刻や温・湿度を表示するという機能を実装したいので、ディスプレイが必要です。自作だと小型化が難しいと判断してディスプレイ付きのものはないかと探しました。
1.省スペースでディスプレイ付き製品の調査結果
ディスプレイ付きの開発キットがないかと調べた結果以下のものがありました。
製品 | コンピュータ種別 | ディスプレイ | 寸法 | 開発環境 |
M5Stack (Basic) | ESP32 | 320×240 | 54×54×17 mm | ・UIFlow ・MicroPython ・Arduino |
M5Stick C | ESP32 | 80×160 | 48×25×14 mm | ・UIFlow ・MicroPython ・Arduino |
Wio Terminal | ARM Cortex-M4F | 320×240 | 72×57×12 mm | ・Arduino ・MicroPython etc |
Meowbit | ARM Cortex-M4F | 160×128 | 52×76×12 mm | ・Makecode Arcade ・MicroPython |
obniz | ESP32 | 128×64 | 70×36 mm | ・HTML ・JavaScript |
【表:ディスプレイ付製品】 |
大きく分けて2つの種類のコンピュータがありました。
ESP32
Wi-FiとBluetoothを内蔵する低コスト、低消費電力なマイクロコントローラです。上記のESP32を搭載している製品のうち、M5Stack、M5Stick Cは製品内にプログラムをコンパイルして実行するもので、obnizはobniz Cloudというクラウドに接続して、クラウド上にあるHTMLやJavaScriptをベースに動作させるというイメージです。
ARM Coretex M4
ARM社が提供しているマイコン用のプロセッサ製品です。Wio Terminal や、Neowbitなどの製品はこのプロセッサを使って作られています。Wio TerminalはRealtek RTL8720DNという部品を搭載することでWifi、Bluetoothを実装しています。Meowbit は製品ページを確認するとSDカードスロット経由でワイヤレスの拡張をするようです。
2.コンピュータを決めました
今回つくるケースのサイズ感とプログラム内容から、時刻や温度などを表示できる最低限の大きさで、時刻同期や設定などをブラウザ経由で行うためのWifi機能が搭載されていること、プログラム例などが豊富に共有されているArduino開発環境を使えることから、「M5Stick C」に決めました。
M5StickC
- 基板むき出しでなくケースいり。
- ディスプレイ搭載のため単体で使える。
(80×160) - Arduinoでの開発も可能
(開発例も多い) - WifiとBluetoothが標準搭載済み
- 非常に小さい
(48×25×14 mm) - 6軸センサーも搭載されている
パソコンとの接続も専用装置などが必要なくUSBーCケーブルで接続するだけでプログラミングが開始できるので、IoTや組み込みのプログラミング初級機として、おすすめです。
※私もこれでデビューしました。。
以上で、コンピュータの選択は終了です。
次回は今回選択したコンピュータ(M5StickC)のプログラミング環境(Arduino)をパソコンにインストールします。