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【MicroPython】Raspberry Pi Pico W をMicroPythonでプログラミング!「ことはじめ」

すけろく
だいぶRaspberryPi Pico Wにも慣れてきたな。
げんろく
うむ。
Arduino IDEでプログラミングできるようになったな。
すけろく
そういえば、MicroPythonでもプログラミングできるのだよな。
げんろく
そうだ。
ではMicroPythonでもプログラムしてみるか!
ようやく、国内の技適認証が完了して「Raspberry Pi Pico W」も流通し始めました。
Raspberry Pi Pico W」は、Raspberry Pi Picoに「Wi-Fi」機能を実装した開発ボードです。
これまで、Raspberry Pi PicoでWi-Fiなどを使用するには、別のモジュールを用意する必要がありました。
今回、「Wi-Fi」機能が開発ボード上に実装されたことで、インターネットへの接続などが便利になります。
使用用途もかなり広がります。
そこで、今回は「Raspberry Pi Pico W」をMicroPython でのプログラミング手順を確認します。

記事内でご紹介する「Raspberry Pi Pico W」はこちら!

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Arduino、C/C++、MicroPythonに対応している組み込み開発キットです。
正確なタイマ機能、温度センサーなどを備えたモデルです。ディスプレイ等がないため、消費電力を抑えた構成をとることができます。いろいろ遊べますよ~
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RaspberryPi Pico Wにピンヘッダをはんだ付けした商品です。
はんだ付けをする必要がないので、初めて使う際には便利です!
Raspberry Pi Pico W」は、Raspberry Pi財団が独自に開発したARM Cortex M0+デュアルコアのRP2040マイコンを搭載した開発ボード(基板)です。
C/C++およびMicroPythonで開発が可能となっています。
Raspberry Pi moel4BやZeroなどとはことなり、Linux OSのインストールはできません。
Raspberry Pi Pico W」は、Wi-Fi機能を搭載していますが、Wi-Fi」機能を搭載しない「Raspberry Pi Pico」もあります。

 Raspberry Pi Pico / Wのボードレイアウト比較

Raspberry Pi Pico W」と「Raspberry Pi  Pico」のボードレイアウトは次の通り異なります。

Raspberry Pi Pico
Raspberry Pi Pico
Raspberry Pi Pico W
Raspberry Pi Pico W

 Raspberry Pi Pico / Wのスペック比較

この2つの開発ボードでのスペックを次に比較します。
項目 Raspberry Pi Pico Raspberry Pi Pico W
CPU Dual-core Arm Cortex-M0+ 133 MHz Dual-core Arm Cortex-M0+ 133 MHz
SRAM 264MB 264MB
Flash MEM 2MB on-board QSPI flash 2MB on-board QSPI flash
Wi-Fi 2.4GHz 802.11 b/g/n
Bluetooth ※未サポート(今後?)
動作温度 -20℃ to +85℃ ー20℃ to +70℃
インターフェイス
(GPIO)
26  GPIO pins
(× 3 アナログ入力含む)
26  GPIO pins
(× 3 アナログ入力含む)
Peripherals 2 × UART,
2 × SPI コントローラ
2 × I2C コントローラ
16 × PWM チャネル
1 × USB 1.1 コントローラ and PHY,
※ホスト/デバイス モードをサポート
8 ×プログラマブルI/O(PIO)
2 × UART,
2 × SPI コントローラ
2 × I2C コントローラ
16 × PWM チャネル
1 × USB 1.1 コントローラ and PHY,
※ホスト/デバイス モードをサポート
8 ×プログラマブルI/O(PIO)
電源 1.8–5.5V DC 1.8–5.5V DC
USB接続 microUSB microUSB
その他 低消費電力スリープモードおよびドーマントモードが利用可能
正確なクロックとタイマーを搭載
温度センサ搭載
高速な浮動小数点ライブラリを搭載
低消費電力スリープモードおよびドーマントモードが利用可能
正確なクロックとタイマーを搭載
温度センサ搭載
高速な浮動小数点ライブラリを搭載
基本的な仕様は同じですが、Wi-Fiモジュールが搭載されたことで、動作保証温度が変更になっているようです。
Bluetoothは、記事作成時点ではサポートされていませんが、モジュールとしては機能を持っています。

GPIO構成

他のセンサーなどとの通信に使用するGPIOの構成は次の通りです。

 

Raspberry Pi Pico Wを使うために必要なもの

Raspberry Pi Pico W」は、特に付属品なしで販売されています。

そのため、プログラムを書き込む際に必要となるUSBケーブルが別途、必要となります。

USBは、「microUSB」になります。

 MicroPythonでプログラムするために準備すること

Raspberry Pi Pico W」へのMicroPythonプログラム用に開発ツール「Thonny」を使う方法について記述します。
  1. Thonnyをインストールする
  2. Raspberry Pi Pico W にファームウェアをアップデートする
  3. パッケージ「picozero」をインストールする

Thonnyをインストールする

実際に次の手順で、「Thonny」をインストールできます。


Thonnyは次のURLからダウンロードできます。
Thonnyのダウンロードページ

ページ右上の「Download」という部分にマウスを持っていくと、左のように表示されます。
今回はWindows11での利用を想定し、Windows(64bit)を選択します。
ファイルがダウンロードされます。

左画面上のThonnyのバージョンは
以下の通りになります。
ver4.1.3
アクセスされるタイミングにより
バージョンは異なります。
ver 4.1.3を使うと、ライブラリを
パッケージ管理から
インストール
できない場合があります。

その場合、以下のバージョンに
ダウングレードすることで

事象を回避できる可能性があります。
Windows11の場合はファイルは
「thonny-4.1.0.exe」です。
v4.1.0バージョンダウンロードサイト

ダウンロードされたファイルをダブルクリックすると、左の画面が表示されます。

セットアップ画面が表示されます。
「Next」ボタンをクリックします。

ライセンスの同意画面で、「Next」ボタンをクリックします。

インストール先を指定して、「Next」ボタンをクリックします。

スタートメニューに表示する名前を指定して、「Next」ボタンをクリックします。

デスクトップにアイコンを作成するかを選択し、「Next」ボタンをクリックします。

インストール設定を確認したら、「Install」ボタンをクリックします。
10
インストール中には、左の画面が表示されます。
11
インストールが成功すると、左の画面が表示されます。
「Finish」ボタンを押して、インストールを完了します。

以上で、インストールを完了します。

Raspberry Pi Pico Wのファームウェアをアップデートする

次の手順で、Raspberry Pi Pico W のファームウェアを最新にアップデートします。

No Image

最新のファームウェアは次のURLからダウンロードできます。
ファームウェアのダウンロードはこちら
2
Raspberry Pi Pico W をUSBケーブルをRaspberry Pi Pico W につなげます。

「BOOTSEL」ボタンを押します。

「BOOTSEL」ボタンを押したままパソコンに接続します。

エクスプローラーで確認すると、左の画面のように、Raspberry Pi Pico が外部接続ドライブとして表示されます。
ダウンロードしたファームウェアファイルをに外部接続ドライブに、ドラッグアンドドロップします。
Raspberry Pi Pico Wの接続が切断され、エクスプローラが閉じます。
以上で、ファームウェアのアップデート手順は終了です。

Thonny との接続

Thonnyを起動した際の設定手順は、以下の通りです。


Thonnyを起動します。

以下の通り選択して、「Let’s go」ボタンをクリックします。
Language:「日本語」
Initial settings:「Raspberry Pi (Simple)」

エディタ画面が表示されたら、右下のエリアをクリックし、
「インタプリタ設定」をクリックします。

「インタプリタ」タブの「どのインタプリタを使用してコードを実行しますか?」から「MicroPython(Raspberry Pi Pico)」を選択します。

「ポート」の設定は、「ポートの自動検出を試す」を選択したまま、「OK」をクリックします。

エディタ画面に戻ります。
ここで、画面右上にある「通常モードに変更」を押します。
一度Thonnyエディタを終了します。

再度、Thonnyを起動すると、左のようにメニューバーが表示されるようになります。
以上で、Thonnyの起動手順は完了です。

ライブラリをインストールする

Thonnyで使うMicroPython向けのライブラリをインストールします。

次の手順では、例として「picozero」を指定しています。

「picozero」ライブラリは、Raspberry Pi 財団が提供しているRaspberry Pi Pico向けのライブラリになります。

他のライブラリをインストールする際には、読み替えてください。


Thonnyを起動し、メニューバーから
「ツール」-「パッケージを管理」をクリックします。※「パッケージを管理」がグレーアウトして選択できない場合
以下を試してみてください。
・Raspberry Pi Pico Wをパソコンに再接続する
・Thonny画面の一時停止ボタンを押す。

パッケージ管理画面で、上部の入力部分に
「ライブラリ名」を入力します。
入力後、「micropython-lib/PyPIで検索」を
クリックします。

検索結果として表示されるライブラリから、
対象となるものの名前のリンクをクリックします。※検索結果が表示されず、SSLの証明書エラーが
表示される場合は
下記の補足に記載した対処方法
を実行してください。

ライブラリの詳細が表示されたら、
「インストール」ボタンをクリックします。

ライブラリがインストールされ、
左図のように表示されることを確認します。
「閉じる」ボタンをクリックします。

Thonnyのエディタ画面で「表示」-「ファイル」を有効にし、
左図のように表示されることを確認します。
Raspberry Pi Pico W上に「lib」ディレクトリが作成され、
その配下にライブラリがインストールされます。
以上でライブラリのインストール手順は終了です。
補足
ライブラリの検索でSSL証明書のエラーが表示される場合の対処次のサイトから、証明書をダウンロードし、パソコンにインストールしてください。
中間証明書のダウンロード元

Raspberry Pi Pico Wで”Lチカ”してみる

いよいよ、動作確認を行います。Thonnyを使って、Raspberry Pi Pico Wに実装されているLEDを点滅させてみます。

 MicroPython プログラム例

 Raspberry Pi Pico Wへの書き込み

Thonnyエディタを使用する場合


Raspberry Pi Pico Wをパソコンに
USB接続されているか確認します。


Thonnyを起動して、エディタ部分に前述の
プログラムを記載します。


画面上部の「保存」ボタンをクリックします。


保存先を確認してきますので、
「Raspberry Pi Pico」を選択します。


保存名を聞いてきますので、任意に名前を付け、
「OK」ボタンをクリックします。

保存名に拡張子「.py」を付加していないと、
左図のような確認画面が表示されます。
「はい」ボタンをクリックします。

画面上部の「現在のスクリプトを実行」
ボタンをクリックします。

 プログラム実行結果

実行中は、次の通りLEDが点滅します。

編集後記

いかがだったでしょうか。

Raspberry Pi Pico W」のプログラミングといえば、「MicroPython」といわれています。

IDEである「Thonny」の環境構築で、いくつか注意点がありますが。うまく動きましたね。

今後は、MicroPythonでのプログラム例もアップしていく予定ですので、ご期待ください。

記事は、以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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