実際に組んでみるのがよかろう。
プラ板やアクリルなどを切ってアームや固定台などを作る
必要が出てきてな。少々めんどいのだ。
それならば、プラモデルの老舗、「タミヤ:TAMIYA」から
良いものが出ているぞ!
簡単に機械のからくりを試すためには?
機械のからくりは、何度も修正して完成形にもっていくためには、次のような特徴を持った部材が必要です。
- 部品の接合部分は何度も変更できる
- 接合部分(点)は、固定したり、稼働できるようにすることができる
- 接合位置を一定の間隔でずらすことができる
- ある程度の強度が必要
- モーターやギヤを固定する構成が組める
上記のような特徴を持った部材として、優秀なのは、タミヤ模型さんが出している「楽しい工作シリーズ」です。
この楽しい工作シリーズは、大きく3つのグループに分かれています。順に説明し、今回使うキットについてご紹介します。
- 稼働部品(モーター、ギアなど)
- アームなどを構成できる部材(ユニバーサルプレート/アーム、電池ボックスなど)
- 伝達部品(プーリー、ラックなど)
稼働部品(モーター、ギアなど)
モーターだけであれば、単品でいろいろ売っているので、買えば済みますが、モータの回転速度や、トルクを上げたい場合、ギアを組み合わせて行く必要が出てきます。
回転速度やトルクを変えたい場合に必要になるのは、モーター、ギア、ギアボックス(ギア、モータを固定するもの)があり、特にギアボックスを自作するのは結構時間がかかります。
モーター、ギア、ギアボックスを一つのパッケージとして提供されているのが稼働部品の商品です。
稼働部品だけでもかなりの種類が提供されています。
稼働部品(モーター、ギアなど)
今回は「ミニモーター薄型ギアボックス(2速)」を使います。このセットは、ミニモーターと、ギア、ギアボックスがセットになっています。ミニモータには、あらかじめ電源コードが付けられているので、ドライバーとニッパーだけで作ることができます。
ミニモーター薄型ギアボックス(2速)
マウント用のパーツもついているので、縦横に設置することができます。また、クランクプレートがついています。
※添付のシャフトを使うと27㎜になります。次の部品で構成されています。
・ミニモーター(定格3.3V)
・ウォームギア
・2段ギア
・ヘリカルギア
・ファイナルギア
・シャフト類
・ネジ、ナット類
ギア比 | 回転数 | 回転トルク |
71.4 | 88rpm | 236gf・cm |
149.9 | 42rpm | 470gf・cm |
その他の稼働部品
その他の稼働部品については、別の記事でまとめて紹介します!
アームなどを構成できる部材
部材選びに悩むのが、ここですよね。
試行錯誤しながら、組み立てていく際に、サイズや取付位置などを若干ずらしたくなったり、ということがよく起こります。
そんな時、「楽しい工作シリーズ」のユニバーサルプレートや、各種ユニバーサルアームが有効です。
ユニバーサルというだけあって、部材には5㎜間隔でΦ3㎜の穴が設けられていて、部材同士を接続する場所を変えることができます。それぞれの穴の間を切り取って、スイングさせるときの長い穴にすることもできます。
もちろん長さを調整するために切り取ることもできます。切る際には、カッターで切れ目を入れてゆっくり折ればきれいに切断できます。
素材はABSのようなので、加工がしやすく、研磨することもできます。
土台を作りたい場合 ➡ ユニバーサルプレート
アームなどを作りたい場合 ➡ ユニバーサルアーム
電池を取り付けたい場合 ➡ 電池ボックス
という風に使い分けることができます。
また、アームにもネジ/ナット類、の他に直角に立てる際の部品も付属しています。
アームなどを構成できる部材
今回は「ユニバーサルアームセット」を使います。(2セット使いました)このセットは、穴の開いた細長い棒のような平面プレートが4枚と直角に設置する際の部品4つなどが付属しています。
はじめはこのセットを購入することを推奨します。アームが足りなくなったら、「ロングユニバーサルアームセット」を購入しましょう!
ユニバーサルアームセット
セットには色違いのものもあります。先述のとおり、カッターとニッパーがあれば、切り出し、切断が可能なので長さを自由に変えることができ、ねじ止めする箇所を5㎜間隔で設けられた穴から選択して組んでいけるため、自由度が高いです。切断部分は、紙ヤスリなどで研磨してきれいに加工することができます。
・ユニバーサルアーム(170㎜)
・直角パーツ
・スペーサ
・ネジ、ナット類
※色違いのもの
単3電池ボックス(スイッチ付き)
単3電池2本を使用できる電池ボックスです。単3電池(1本:1.5V)を2本直列につないで約3Vで電源供給できます。
今回使用したミニモーターギアボックスで使用しているミニモータにちょうど良いです。
また、このセットの優れている点は、スイッチが電池ボックスと一体化させることができることです。電子工作の部品としては電池ボックスは多々ありますが、スイッチ一体化はあまりありませんので非常に貴重なツールです。
・電池ボックス本体
・スイッチ
・ネジ、ナット類
・ケーブル
その他の部材
その他の稼働部品については、別の記事でまとめて紹介します!
伝達部品(プーリー、ラックなど)
モーターなどで発生させた動力を離れたところに伝えたり、ものをつかんだりする際には、プーリーとか、ラックギアというものを使います。
このあたりについては、別の記事で実際に使ってみることにします。
楽しみにしていてくださいね。
代表的なキットを次にご紹介しておきます。
伝達部品(プーリー、ラックなど)
今回は使用しませんが、代表的なパーツをご紹介します。稼働部品とアーム以外の仕組みを使った構成をしてみたい場合に使えるキットです。
代表的なものだと次の「プーリーセット」と「ラック&ピニオンギアセット」があります。
プーリーセット
・プーリー(50㎜×2、25㎜×2、11㎜×2)
・接合部位(ブッシュ)
・ベルト用ゴム
・ネジ、ナット類
ラック&ピニオンギアセット
・ピニオンギア×2
・クラッチ×2
・ラック×2
・接合部位(ブッシュ)
・ネジ、ナット類
その他の部材
その他の稼働部品については、別の記事でまとめて紹介します!
実際に作ってみよう
それでは、ご紹介した「楽しい工作キット」を使って簡単な歩行ロボットを作ってみます。
手順を以下の4つに分けてご紹介します。皆さんもぜひ何か作ってみてくださいね!
- ミニモーターギアボックスを組み立てる
- ユニバーサルアームセットを加工する
- 電池ボックスを組み立てる
- 組み立てて電池ボックスを接続する
ミニモータギアボックスを組み立てる
最初にミニモータギアボックスを組み立てます。付属の説明書を見ながら組み立てます。
ギアボックスをランナーから切り離します。切り離しには「ニッパー」を使用し、切り離した部分は「紙ヤスリ」できれいにします。
ミニモーターにウォームギアを取り付けます。
ギアをシャフトに通し、組み入れていきます。この時、ギア比は「149.9」にします。
※組み入れ前と後で付属のグリスを塗布します。
固定用パーツをつけます。
※今回の例では上下にそれぞれ取り付けます。
ギアボックスを閉じてねじ止めします。
クランクプレートに、「ユニバーサルアームセット」のネジを取り付けます。
クランクプレートをギアボックスのシャフトを挟むように取り付けます。
※この時、左右でネジを取り付けた部分が逆サイドに配置されるようにします。
ユニバーサルアームセットを加工する
最初にミニモータギアボックスを組み立てます。付属の説明書を見ながら組み立てます。
ユニバーサルアームセットをランナーから切り離します。切り離しには「ニッパー」を使用し、切り離した部分は「紙ヤスリ」できれいにします。
ユニバーサルアームを切断してパーツを作ります。
例:今回のパーツ構成
1本を3等分×3セット(①)
1本を2等分×1セット(②)
(前足:①×3本、後足:①×2本&②×2本、体:①×1本)
電池ボックスを組み立てる
スイッチ部分をランナーから切り離します。切り離しには「ニッパー」を使用し、切り離した部分は「紙ヤスリ」できれいにします。
金具を入れてスイッチを組み立てます。
スイッチをねじ止めし、電池ボックスにも金具を入れて組み立てます。
電池ボックスからでた端子をスイッチに差し込みネジで固定します。
組み立てて電池ボックスを接続する
最後に組み上げます。
ユニバーサルアームセットの直角パーツ(4つ)にそれぞれ滑り止め用の輪ゴムを巻いていきます。
前足①と後足②に直角パーツを取り付けます。取付はネジとナットを使用します。ナットを押さえながらドライバーで締めていきます。
前足①を直角パーツを使ってコの字型にします。
ミニモーターギアボックスの上下の取付パーツに体①のパーツを取り付けます。
ミニモーターギアボックスのクランクプレートのネジに後足①を取り付けます。後足②を後足①にスペーサを間に挟んで取付ます。
後足②をミニモーターギアボックスの左右にある穴にスペーサを間に挟んで取り付けます。(この時ネジは締めすぎないようにします。)
前足をミニモーターギアボックスの下部に取り付けた体①に取り付けます。
ミニモーターギアボックスの上部に取り付けた体①に電池ボックスを取り付けます。
電池ボックスの端子にミニモーターギアボックスのモーターから出ている配線を指して固定します。
動かしてみよう
左右のバランスとか、足の傾きとか、いろいろ微調整してやっとです。。。