リリースされたな!
定期的なアップデートがあるのは、良いことだ。
アップデート方法と更新内容を押さえてみよう。
これまで、Arduino が誕生して以来、古典的な Arduino IDE (統合開発環境) を使用してきました。
Arduino IDE 2.0 は従来の IDE を改良したもので、パフォーマンスが向上し、ユーザー インターフェイスが改善されています。
そのArduino IDE 2.xに、アップデート(IDE 2.3.1)が公開されました。
今回の記事では、アップデートの手順と、更新内容について確認していきます。
Arduino IDEでプログラムできる開発ボードは、こちらで紹介しています。
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早速、IDE 2.3.1 へアップデートしてみる
では、早速IDEのアップデートをしていきます。
今回のアップデートは、Arduino IDE 起動した場合に、通知されます。
起動時に通知されない場合は、Arduino IDEの「ヘルプ」メニューから「Arduino IDEのアップデート確認」を行うことで、更新できます。
インストール手順については、次の記事を参考にしてください。
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この記事では、すでにArduino IDE 2.2.1がインストール済みの環境で、IDE 2.3.1へアップデートする手順を記載します。
アップデートにより、日本語環境設定が、標準(英語)に戻ることはありません。
今回は、表示モードを「Dark」にした場合の画面を使って説明します。
アップデート手順
所要時間:5~7分程度
Arduino IDE 2.0を起動すると、左のようなアップデートの通知が表示されます。「ダウンロード」ボタンを押します。
ダウンロードの実行状況が表示されますので、ダウンロード完了までしばらく待ちます。
ダウンロード完了後、表示される画面で
「終了してインストール」を押します。
※Windowsの実行確認が表示された場合は、許可してください。
インストール画面が起動します。
すでにインストール済みのユーザーまたは、すべてのユーザーのArduino IDEをアップデートするかを聞いてきます。
「次へ」ボタンを押します。
インストール画面が表示されますので、しばらく待ちます。
セットアップ完了画面が表示されます。
「完了」ボタンを押します。
※ここで「Arduino IDEを実行」にチェックを入れておくと、完了後に自動的にArduino IDEが起動します。
Arduino IDEが起動する際に、Windows Defenderの警告画面が表示されることがあります。
「アクセスを許可する」ボタンを押します。
Arduino IDE2.0が起動します。
起動後に「ライブラリのアップデート」や「ボードのアップデート」が通知されることがあります。
※「全てをインストール」ボタンを押すとアップデート可能なライブラリやボードがすべてアップデートされます。
※手動で個別にアップデートする場合は、「手動でインストール」ボタンまたは「後で」ボタンを押します。
更新内容を確認してみよう!
Arduino IDE2.3.1のアップデート内容を確認していきます。
アップデートには、「IDE2.3.0」と「IDE2.3.1」が含まれています。
バージョンごとに内容が記載されています。
IDE 2.3.1
「問題修正(Fixed)」が含まれているようです。
IDE 2.3.0
「機能追加(Added)」、「機能改良(Changed)」と「削除(Removed)」、「問題修正(Fixed)」が含まれているようです。
また、何点か「セキュリティ修正」も入っていますので、適用は必須ですね。
Arduino IDE2.2.1のアップデート内容については次のサイトに公開されています。
Added Identify boards from manually installed platforms in …
Fixed Debug view blank on first debugging session of a sket…
IDE 2.3.0の修正内容
機能追加(Added)
・「他のボードとポートの選択」ダイアログで手動でインストールされたプラットフォームのボードを
識別する ( #2270 )
・スケッチ ファイルのファイル形式に「.cc」「.cxx」をサポート ( #2265 )
・custom_debug.jsonの編集時にインテリセンスと検証を追加(入力補完と内容検証)( #2281 )
・デバッガのlaunch.json設定ファイルの直接変更をサポート ( #2281 )
・Arduino CLI がコマンドを実行しているときにステータスバーに進行状況情報を表示する
debug --info --programmer( #2281 )
・「ツール」-「プログラマ」メニューによるデバッグ プローブの選択をサポート ( #2281 )
・ボードでサポートされていない場合はデバッグ ウィジェットを無効にする ( #14 )
・Arduino Language Server のスレッド数を制限するための高度な設定 ( #2350 )
機能改良(Changed)
・新しい「debug -I -P」 CLI 出力を使用する (#2281)
・新しい debug_custom.json スキーマ (#2281)
・組み込みのサンプル スケッチを 1.10.1 に更新 (#2322)
・翻訳ファイルの更新 (#2216)
・Node.js の依存関係を 18 に更新 (#2199)
・electronの依存関係を 27.0.3 に更新 (#2199、#2252、0f83a48)
・Theia の依存関係を 1.41.0 に更新 (#2211)
・Arduino Language Serverの依存関係を 0.7.6 に更新 (a0bd5d0、#2350)
・Arduino CLI の依存関係を 0.35.2 に更新 (73b6dc4、b8dd39c、#2350)
・vscode-arduino-tools の依存関係を 0.1.1 に更新 (73b6dc4)
削除(Removed)
・Support for macOS Mojave (0f83a48)
問題修正(Fixed)
・バックエンドログをelectron に転送する (#2236) ・IDE の起動後に Arduino の状態データを拡張機能が利用できない (#2233) ・IDE 起動後の「ユーザー指定フィールド」に依存するアップロードでは、「構成とアップロード」ダイアログが表示されない (#2230) ・1 つのウィンドウで行われたカスタム ボード オプションの選択が、他のウィンドウにも同様に影響します (#2240) ・IDE の起動時にボードが事前に選択されている場合、「デバッグ開始」ボタンが誤って無効になる (#2237) ・IDE の起動時にボードが事前に選択されている場合、ボード依存のメニューが表示されない (#2239) ・ファイルが読み取り専用の場合、スケッチの保存がサイレントに失敗する (#1501) ・スケッチ ファイルの関連付け経由で起動すると IDE ウィンドウが開かない (#2209) ・「名前を付けて保存」操作後にスケッチのサブフォルダー構造が失われる (#2077) ・「名前を付けて保存」中の名前の衝突により、二次スケッチ ファイルが上書きされる (#827) ・以前の選択は利用できなくなった後も「ファームウェア アップデーター」および「証明書アップローダー」メニューに残ります (#2222) ・Apple Silicon ビルドを使用したネイティブ Arduino ファームウェア アップローダーのバンドル (#2338)
セキュリティ修正(Security)
・Electron を更新して CVE-2023-4863 および CVE-2023-39956 (#2252) を解決します。 ・shelljs パッケージの使用を fs と console に置き換えます (#2252) ・uuid パッケージの使用法を @phosphor/coreutils に置き換えます (#2252) ・@babel/traverse を更新して CVE-2023-45133 (#2273) を解決します。 ・auth0-js を更新して CVE-2023-46233 (#2273) を解決します。
IDE 2.3.0の修正内容
問題修正(Fixed)
・スケッチの最初のデバッグ セッションでデバッグ ビューが空白になる (#2354)
セキュリティ修正(Security)
・msgpackr を更新して CVE-2023-52079 (#2360) を解決します。
・axios を更新して、CVE-2023-45857 (#2360) を解決すします。
・follow-redirects を更新して、CVE-2023-26159 (#2360) を解決します。
編集後記
いかがだったでしょうか。
Arduino IDE 2.3.1へのアップデート方法とアップデート箇所を紹介しました。
皆さんの参考になればと思います。
沢山の修正がある中、セキュリティ関連の修正も含まれていますので適用は必要ですね。
Arduino IDE 1.8を使っている方は、そろそろ、Arduino IDE 2.3.1を一度試しておくとよいかもしれませんね!
今回の記事は以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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