Webアプリ、スマホアプリ、Excelマクロ、Python?
想像することが多いかもな。
どういうことだ?
IoT機器からのものだ。
理解しないと・・・
正しく解析できない可能性が出てくる。
どんなものがあるのかな。
ディスプレイなどが搭載された「製品モデル」もある。
しかしどのように選べばよいものやら。
選び方のポイントと、おススメなものを厳選して紹介しよう。
開発ボードや製品を選ぶ際のポイント
まず、大きく「開発ボード」と、「製品(パッケージ化)」に分けて考えます。
当ブログでの「開発ボード」とは、回路基板がむき出しの状態で電子回路が見えるものです。
◆メリット
・電子回路を試作する際、ブレッドボードなどのツールと接続性が高い
・様々な形のパッケージに組み込むことができる
・見た目がかっこいい(いかにもって感じ)
◆デメリット
・搭載機能は少ない傾向
・取り扱い注意(基板に傷や水分を与えないなど)
・バッテリーは別で準備する必要がある
対して、「製品(パッケージ化)」とは、回路基板を内臓し、周囲をプラスチック素材などでパッケージしたものです。
◆メリット
・そのままでも実用できる
・ディスプレイなど機能が多い
◆デメリット
・独自のパッケージに組み込みしにくい
・電子回路を試作する際、ブレッドボードなどへの接続性が少し悪い
今回の記事では、「開発ボード」と「製品(パッケージ化)」に分けて、それぞれ厳選5種を紹介します。
また、順位付けの基準としては、次のポイントを加味しています。
② 入手性はどうか?(価格、販売数、販売経路)
③ 電子回路と接続しやすいか?
④ 搭載されている機能が多いか?
また、④の機能については、次のようなものを基準にしています。
ⅰ)LED(テスト用)
ⅱ)ディスプレイ
ⅲ)Wi-Fi/Bluetoothの通信機能
ⅳ)IMU:6軸センサー(傾きなどを検知)
ⅴ)ブザー(音を鳴らす)
ⅵ)マイク
ⅶ)バッテリー(充電機能も)
ⅷ)温湿度センサー
ⅸ)照度センサー
また、使用する方の習熟度に合わせて、次のバッチでおススメ度を表しています。
- 「初心者」…とにかく、はじめたい!方
- 「初級」…基本をおさえたい!方
- 「中級」…そろそろ回路基板やはんだ付けにも挑戦したい!方
- 「上級」…自分の思い通りに作りたい!方
- 「熟練」…なんでもこい!な方
「開発ボード」タイプのおススメ5選
情報の多さ | 5.0 |
入手性 | 4.5 |
電子回路との接続 | 4.0 |
機能の多さ | 3.0 |
総合 | 4.1 |
Arduino Uno R4 になり、さらに性能などがアップしています。そんな中、ついにWIFI機能が付きました。
インターネットに作例などの情報が非常に多く、初心者から中級まで幅広く利用できます。
Arduino作例の動作確認を行う際にも、多用するため、手元に一台は置いておくのがベストです。
サイズは大きめで、センサーなどを使う場合は、ブレッドボードを使って電子回路を作ります。
シールドと呼ばれるセンサーなどの機能を搭載した基板を追加で取り付けることもできます。
入出力のピン(GPIO)がコネクタ(メス)であるため、ブレッドボードなどと接続する際も使いやすいです。
LED | ● | マイク | ー |
ディスプレイ | ー | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
● | 温湿度センサ | ー |
IMU | ー | ジェスチャー | ー |
ブザー | ー | パソコン接続 | USB-C |
ESP32 DevKitC
情報の多さ | 3.5 |
入手性 | 4.5 |
電子回路との接続 | 4.0 |
機能の多さ | 3.5 |
総合 | 3.9 |
開発ボードにWi-Fi/Bluetoothの通信機能が搭載されています。
サイズは小さめで、センサーなどを使う場合は、ブレッドボードを使って電子回路を作ります。
入出力のピン(GPIO)はピンヘッダ状なので、ブレッドボードに刺して使います。
LED | ● | マイク | ー |
ディスプレイ | ー | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
● | 温湿度センサ | ー |
IMU | ー | ジェスチャー | ー |
ブザー | ー | パソコン接続 | microUSB |
Arduino MKR WIFI
情報の多さ | 3.5 |
入手性 | 3.5 |
電子回路との接続 | 4.5 |
機能の多さ | 3.5 |
総合 | 3.7 |
Arduino Unoに比べて、インターネット上の情報量は少なめですが、Arudino のライブラリはあります。
サイズは小さめで、センサーなどを使う場合は、ブレッドボードを使って電子回路を作ります。
入出力のピン(GPIO)はコネクタとピンヘッダが表裏一体になっており、ブレッドボードに刺しても、ジャンパ線などを使ってケーブル接続することもできます。以外と使い勝手の良い製品です。
LED | ● | マイク | ー |
ディスプレイ | ー | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
● | 温湿度センサ | ー |
IMU | ー | ジェスチャー | ー |
ブザー | ー | パソコン接続 | microUSB |
Raspberry Pi Pico H/W
情報の多さ | 3.0 |
入手性 | 5.0 |
電子回路との接続 | 4.0 |
機能の多さ | 3.0 |
総合 | 3.7 |
Raspberry Pi Pico Hは、ピンヘッダ付きでWi-Fiなし
Raspberry Pi Pico WHは、ピンヘッダ付きでWi-Fiあり
microPythonでの開発が一般的ですが、Arduino でも開発できます。
Arduinoでの作例は、まだ少なめですが、当ブログでも作例を今後拡充させていく予定です。
機能は非常にシンプルですが、非常に安価に市場に流通しています。
サイズは小さく、センサーなどを使う場合は、ブレッドボードを使って電子回路を作ります。
入出力のピン(GPIO)はピンヘッダで、ブレッドボードに刺して使います。
LED | ● | マイク | ー |
ディスプレイ | ー | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
Hー W●※ |
温湿度センサ | ー |
IMU | ー | ジェスチャー | ー |
ブザー | ー | パソコン接続 | microUSB |
「Raspberry Pi Pico H」はこちらから確認できます。
Arduino Nano 33 BLE Sense
情報の多さ | 3.0 |
入手性 | 3.0 |
電子回路との接続 | 4.0 |
機能の多さ | 4.5 |
総合 | 3.6 |
各種センサーが搭載され、マイコン上で動かすAI(機械学習の推論処理)にも対応しています。
Arduinoでの作例は、まだ少なめですが、当ブログでも作例を今後拡充させていく予定です。
機能が多い分、価格は高価になります。
サイズは小さく、搭載されているセンサーを使う場合は、単体で使用できます。
入出力のピン(GPIO)はピンヘッダになっており、ブレッドボードに刺して使います。
LED | ● | マイク | ● |
ディスプレイ | ー | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
▲ Bluetooth |
温湿度センサ | ● |
IMU | ● | ジェスチャー | ● |
ブザー | ー | パソコン接続 | microUSB |
次のような機能を絞ったものもあります。
M5Stamp Pico DIY Kit
情報の多さ | 3.0 |
入手性 | 4.0 |
電子回路との接続 | 2.5 |
機能の多さ | 3.0 |
総合 | 3.1 |
特徴としては、そのサイズです。切手サイズのマイコンなのです!
当ブログでも作例を拡充させています。
WiFi/Bluetooth機能がついており、比較的安価に市場に流通しています。
プログラムの書き込みは、専用のダウンローダーと開発ボードをブレッドボード経由で接続して行います。
センサーなどを使う場合は、ブレッドボードを使って電子回路を作ります。
入出力のピン(GPIO)は、ピンヘッダをはんだ付けする必要があります。
LED | ● | マイク | ー |
ディスプレイ | ー | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
● | 温湿度センサ | ー |
IMU | ー | 照度センサ | ー |
ブザー | ー | パソコン接続 | 専用ダウンローダー |
micro:bit
情報の多さ | 3.0 |
入手性 | 4.0 |
電子回路との接続 | 2.5 |
機能の多さ | 3.0 |
総合 | 3.1 |
Arduinoでも開発できます。
エデュケーション用途として販売されており、様々な追加ボードがあります。
当ブログでもタミヤのロボットに搭載されているmicro:bitを使った作例を紹介しています。
Bluetooth機能がついており、比較的安価に市場に流通しています。
入出力のピン(GPIO)は、特殊な形状のため、変換パーツを使う必要があります。
LED | ● | マイク | ● |
ディスプレイ | ー | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
▲ Bluetooth |
温湿度センサ | ● |
IMU | ー | 照度センサ | ー |
ブザー | ● | パソコン接続 | microUSB |
「製品(パッケージ化)」タイプのおススメ5選
情報の多さ | 4.0 |
入手性 | 4.0 |
電子回路との接続 | 4.0 |
機能の多さ | 4.5 |
総合 | 4.1 |
機能的にはWi-Fi/Bluetoothの通信機能に加え、マイクやIMUなども搭載されています。
また、microSDカードスロットも搭載されていて、データの保存なども可能です。
当ブログでも作例を拡充させています。
この製品以外にもM5Stackは多種あるため、使いたい機能により選択することができます。
詳しくは、次の記事で紹介しています。
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詳しくは、次の記事で紹介しています。
この記事では、プログラミング学習をされる方に向けた、「おすすめの機器」と「プログラミング方法」をご紹介します。 題して「まじコレ!」 第二回は、「M5Stack Core 2」です。 […]
サイズは大きめで、ブレッドボードを使って電子回路を作る場合は、IMUとマイクがついた基板を外して接続します。
入出力のピン(GPIO)がコネクタ(メス)であるため、ブレッドボードなどと接続する際も使いやすいです。
LED | ● | マイク | ● |
ディスプレイ | ● | バッテリー | ● |
Wi-Fi/ Bluetooth |
● | 温湿度センサ | ー |
IMU | ● | ジェスチャー | ー |
ブザー | ● | パソコン接続 | USB-C |
M5StickC Plus
情報の多さ | 3.5 |
入手性 | 4.5 |
電子回路との接続 | 4.0 |
機能の多さ | 4.0 |
総合 | 4.0 |
機能的にはWi-Fi/Bluetoothの通信機能に加え、IMUや赤外線通信機が搭載されています。
サイズは小さいですが、ディスプレイ付きという便利な製品です。
当ブログでも作例を拡充させています。
詳しくは、次の記事で紹介しています。
この記事では、プログラミング学習をされる方に向けた、「おすすめの機器」と「プログラミング方法」をご紹介します。 題して「まじコレ!」 第一回は、「M5StickC Plus」です。 […]
ブレッドボードを使って電子回路を作ります。
入出力のピン(GPIO)はピンヘッダ状なので、ブレッドボードに刺して使います。
LED | ● | マイク | ● |
ディスプレイ | ● | バッテリー | ● |
Wi-Fi/ Bluetooth |
● | 温湿度センサ | ー |
IMU | ● | ジェスチャー | ー |
ブザー | ● | パソコン接続 | USB-C |
Wio Terminal
情報の多さ | 3.0 |
入手性 | 3.5 |
電子回路との接続 | 4.0 |
機能の多さ | 4.5 |
総合 | 3.7 |
WiFi/Bluetoothが搭載されたものです。光センサーによるジェスチャーができます。
また、microSDカードスロットも搭載されていて、データの保存なども可能です。
サイズは大きめで、搭載のセンサーを使う場合、単体で使用できます。
入出力のピン(GPIO)はコネクタなっており、ジャンパ線などを使ってケーブル接続することもできます。
LED | ● | マイク | ● |
ディスプレイ | ● | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
● | 温湿度センサ | ー |
IMU | ● | ジェスチャー | ● |
ブザー | ● | パソコン接続 | USB-C |
ATOMS3
情報の多さ | 3.0 |
入手性 | 4.0 |
電子回路との接続 | 4.0 |
機能の多さ | 3.5 |
総合 | 3.6 |
WiFi/Bluetoothが搭載されたものです。製品サイズはわずか24 x 24 mmです。
さまざまな組み込みスマートデバイスアプリケーションに適しています。
サイズは小さく、センサーなどを使う場合は、ブレッドボードを使って電子回路を作ります。
入出力のピン(GPIO)はコネクタになっており、ブレッドボードに接続できます。
様々なHATというバーツを追加することで機能を追加できます。
LED | ● | マイク | ー |
ディスプレイ | ● | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
● | 温湿度センサ | ー |
IMU | ● | ジェスチャー | ー |
ブザー | ー | パソコン接続 | USB-C |
ATOMS3 Lite
情報の多さ | 3.0 |
入手性 | 4.0 |
電子回路との接続 | 4.0 |
機能の多さ | 3.0 |
総合 | 3.5 |
WiFi/Bluetoothが搭載されたものです。製品サイズはわずか24 x 24 mmです。
ディスプレイが搭載されていないため、省電力での運用が可能です。
さまざまな組み込みスマートデバイスアプリケーションに適しています。
入出力のピン(GPIO)はコネクタになっており、ブレッドボードに接続できます。
様々なHATというバーツを追加することで機能を追加できます。
LED | ● | マイク | ー |
ディスプレイ | ー | バッテリー | ー |
Wi-Fi/ Bluetooth |
● | 温湿度センサ | ー |
IMU | ー | ジェスチャー | ー |
ブザー | ー | パソコン接続 | USB-C |
編集後記
いかがだったでしょうか。
Arduino IDEで開発できるものはたくさんありますが、参考になればと思います。
また、当ブログでも特集している機器がありますので、そちらの記事もぜひ、ご覧くださいね!