再現してみるか。
この記事では、「Raspberry Pi Pico W」を使って、「LEDを揺らぎを加えて点灯させる」方法をご紹介します。
Raspberry Pi の中でも、省電力なCPUを搭載したマイコン開発ボードです。
他のRaspberry Pi 製品とは異なり、Linux OSを搭載していません。
しかし省スペース、省電力の専用CPU「RP2040」を搭載していて、Arduino IDEや、MicroPythonで開発可能です。
しかも、Wi-FiとBluetoothが使用できるモジュールも搭載されているので、スタンドアロンでの稼働のみならず、他のマイコンと無線通信することが可能です。
調色可能なRGB対応LEDを「Raspberry Pi Pico W」で制御し、炎のような揺らぎで
LEDを点灯させます。
「Raspberry Pi Pico W」に接続する際の環境構成や、Arduino IDEでのプログラム例を紹介します。
ぜひ、皆さんも挑戦してみてくださいね!
この記事の前提となる「Raspberry Pi Pico W」のはじめかたは、次の記事で紹介しています。
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今回使用したマイコンはこちら!
ピンヘッダ実装済み
ピンヘッダを自分ではんだ付けするもの
今回使った部品
1/f(えふぶんのいち)揺らぎとは、次のように定義されています。
自然界に存在するものには、必ず「ゆらぎ」があります。一定に見えても厳密には一定でありません。
ゆらぎが大きいと意外性・突発性が高く、人は不安になります。
逆にゆらぎが小さすぎると、安心ですが単調で変化がないので飽きてしまいます。
1/f(えふぶんのいち)ゆらぎは、規則性と突発性、予測性と逸脱性が適度に組み合わさったもので、
居心地のよい空間と情報を与え、人の心を落ち着かせるといわれています。
今回は、「間欠カオス」という計算方法を使って、LEDを1/f揺らぎで点灯してみます。
RGB対応LEDの接続構成
1/f揺らぎを使って、単色のLEDを点灯させるのでもよいですが、色を変えて点灯させるようにしてみます。
1つのLEDで表現する色を変えるには、信号線で色や輝度を変更できるRGB対応のLEDを使用します。
商品としては次のものになります。
RGB対応なので、信号線からの制御によって発光色を変えられます。
複数個つなげる場合に使用します。
全体の回路構成
「Raspberry Pi Pico W」、RGB対応LEDを接続する回路を作成します。
回路は次のように構成しました。
RGB対応LEDへの通信にはGPIO10を使います。
実際の回路構成
先ほど記載した回路をブレッドボード上で組み上げました。
実際のイメージは次の通りです。
ブレッドボード右側にある「Raspberry Pi Pico W」には、GPIOをわかりやすくする「GPIO Master」を取り付けています。
気になる方は、こちらからどうぞ。
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この商品は、電子工作でRaspberry Pi Pico/Wを使う場合に便利なツールです。Raspberry Pi Pi…
画像の左側にある電源供給用のモジュールでは、ブレッドボード上の左右の電圧を5Vにするよう、ジャンパを調整しています。
参考にされる方はご注意ください。-
作成の際には、「Raspberry Pi Pico W」に接続する前に、信号電圧をテスターで確認してください。
実際に確認に使ったテスターはこちら!
今回の構成に使用した部品は次の通りです。
回路作成に使った部品はこちら!
Raspberry Pi Pico Wのプログラミング
先ほど構成した回路を使用して、RGB対応LEDの色値に、1/f揺らぎで計算した結果を代入し点灯させます。
色値はRGBそれぞれで設定可能なので、好みの色を指定することができます。
今回は、R(赤)の要素のみを変化させてみます。
赤外線送受信用のライブラリを準備する
RGB対応LEDを使用するためにArduinoのライブラリ「Adafruit_NeoPixel」を使用します。
GitHubのライブラリページはこちら(Adafruit_NeoPixel)
上記のライブラリは、Arduino IDEのライブラリマネージャでダウンロード、設定ができます。
ライブラリのインストールは、次の記事で紹介しています。
本記事は、Arduino IDE 1.8.xバージョンのライブラリ管理方法を紹介した記事です。 Arduino IDEは、より新しいバージョン「2.0.x」が発表されています。 機能がよりリッチになった「Ardu[…]
プログラムを作成する
Arduino IDEを起動して、「ファイル」メニューから「新規ファイル」を選択し、表示されるスケッチに以下のように記述します。
Arduino IDE スケッチ例
Raspberry Pi Pico Wへの書き込み
2回目以降
- Raspberry Pi PicoをパソコンにUSB接続します。
- Arduino IDEで前述のプログラムを記載して、 「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」で任意の名前を付けて保存します。
- 「ツール」メニューから「ボード」情報を確認し、次のものを選択します。
「Raspberry Pi Pico/RP2040」-「Raspberry Pi Pico W」 - 「シリアルポート」にマイコンを接続したCOMポートが指定されているかも確認します。
- 「ツール」メニューから「シリアルモニタ」を選択してシリアルモニタを起動します。(転送速度は「115200」です)
- 「スケッチ」メニューから「マイコンボードに書き込む」を選択します。
プログラム実行結果
LEDの電源をオンにし、Raspberry Piへの書き込みが完了すると次のようにLEDが揺らぎながら点灯します。
編集後記
いかがだったでしょうか。
いつまでも見ていられる揺らぎのあるLEDの点灯方法を紹介しました。
「Raspberry Pi Pico W」のプログラミングといえば、「microPython」と考えていましたが、Arduino IDEでプログラムできるとうれしいですね。
「Raspberry Pi Pico W」と同じRP2040というチップを搭載している機器にも使えるので応用ができそうです。
記事は、以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
記事内でご紹介した「Raspberry Pi Pico W」はこちら!
ピンヘッダ実装済み
ピンヘッダを自分ではんだ付けするもの
実際に確認に使ったテスターはこちら!
回路作成に使った部品はこちら!
次のものは、秋月電子などで購入することができます。
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