前回の記事で行えたが、日本語は表示できないのか?
eFontライブラリをM5Stackで実行できるように
修正して提供してくれているものを使うのだ。
efont Font Data for Arduino. Contribute to tanakamasayuki/ef…
- 基礎的な日本語表示プログラム
- 時計の日付、曜日を日本語表示するプログラム
M5Stackに時計を表示する方法については、以下の記事で紹介しています!
すけろく 前回は、Wi-Fiアクセスポイントに 接続することができた。 次は時刻同期かな。 げんろく うむ。 時刻同期は、全ての基本だからな。 実装してみるか。 この記事では、M5[…]
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基本的な日本語表示プログラムを作る
まずは、efontライブラリになれるところからやっていきましょう。
M5Stackにはディスプレイ装置が実装されていて、英語表記であれば、Arduino IDE用のライブラリ「M5.Lcd」で表示が可能でした。
では「日本語」などのUnicodeで表現される文字はどうすればよいでしょうか。
efont Unicode BDF Font Dataとは?
/efont/ (電子書体オープンラボ)という、電子書体に関する情報交換を行なうための オープンラボがあります。
ここでは、電子書体および関連プログラムの共同開発や配布もされています。
この中の「efont-unicode-bdf」をもとにArduino用のフォントライブラリとして公開されているのが「efont Unicode BDF Font Data」です。
このライブラリで提供されるのは、16ピクセルフォントになります。
表現可能なフォントは?
「efont Unicode BDF Font Data」で対応されているフォントは次の通りです。
フォント | ライブラリ内の対応ヘッダファイル | 文字数 | フォント容量 |
すべて | efontEnableAll.h | 21,727 | 738,718 |
ASCII | efontEnableAscii.h | 191 | 6,494 |
日本語 | efontEnableJa.h | 10,835 | 368,390 |
日本語(常用+α) | efontEnableJaMini.h | 4,107 | 139,638 |
CJK漢字 | efontEnableCJK.h | 19,379 | 658,886 |
簡体字中国語 | efontEnableCn.h | 18,077 | 614,618 |
繁体字中国語 | efontEnableTw.h | 13,555 | 460,870 |
韓国語 | efontEnableKr.h | 8,319 | 282,846 |
16ピクセルフォントなので、1文字あたり32Byteの字形データ(PROGMEM領域)と、UTF16の文字コードテーブルで2Byte使うので、1文字あたり34Byteです。
文字描画関数
フォントを画面表示するには、次のものを使用します。
項番 | 関数 | 説明 |
1 | printEfont(char *str ) | *str 表示文字列を描画します。 |
2 | printEfont(char *str, int x, int y ) | *str 表示文字列を指定されたカーソル位置(x、y)に描画します。 |
3 | printEfont(char *str, int x, int y, int textsize) | *str 表示文字列を指定されたカーソル位置(x、y)にtextsizeのフォントサイズで描画します。 |
4 | printEfont(TFT_eSprite *sprite, char *str) | *spriteで指定されたカーソル位置やテキストサイズ、カラー、背景色などをもとに*str 表示文字列を描画します。 |
関数 | 説明 |
M5.Lcd.setCursor(int x, int y) | 画面の中のカーソルの位置を指定します。 |
M5.Lcd.setTextSize(int size) | フォントサイズ(倍数)を指定します。 |
また、フォントカラーや背景色を指定する場合は、「M5.Lcd」クラスの以下の各関数で指定します。
関数 | 説明 |
M5.Lcd.setTextColor(Fcolor, Bcolor) | フォントの色(Fcolor)および背景色(Bcolor)を指定します。 |
ライブラリを追加する
今回使うライブラリ「efont Unicode Font Data」をインストールします。(ライブラリ名にはBDFはつきません)
※プログラムを実行した際の「efont Unicode Font Data」のバージョンは「1.0.5」です。
ライブラリのインストールは、次の記事で紹介しています。
本記事は、Arduino IDE 1.8.xバージョンのライブラリ管理方法を紹介した記事です。 Arduino IDEは、より新しいバージョン「2.0.x」が発表されています。 機能がよりリッチになった「Ardu[…]
簡単な日本語表示プログラム
Arduino IDEを起動して、「ファイル」メニューから「新規ファイル」を選択し、表示されるスケッチに以下のように記述します。
Arduino IDE スケッチ例
M5Stackへの書き込み
- 「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」で任意の名前を付けて保存します。
- 「ツール」メニューから「ボード」情報を確認し、次のものを選択します。この際、「シリアルポート」にマイコンを接続したCOMポートが指定されているかも確認します。
ボード:「M5Stack Arduino」-「M5Stack-Core-ESP32」または、「M5Stack-Core2」または「M5Stack-Tough」
「Partition Scheme」で「Not OTA(Large App)」を選択します。 - 「ツール」メニューから「シリアルモニタ」を選択してシリアルモニタを起動します。(転送速度は「115200」です)
- 「スケッチ」メニューから「マイコンボードに書き込む」を選択します。
プログラム実行結果
M5Stackのディスプレイ上に次のように日本語が表示されます。
時計の日付、曜日を日本語表示するプログラムを作る
それでは、前回作ったM5Stack時計の日付、曜日を日本語表示化してみましょう。
プログラムを修正する箇所は、efontライブラリの定義部と時刻を表示する関数「Clock_screen_display()」内の表示処理になります。
プログラムの作成
Arduino IDEを起動して、「ファイル」メニューから「新規ファイル」を選択し、表示されるスケッチに以下のように記述します。
Arduino IDE スケッチ例
M5Stackへの書き込み
- 「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」で任意の名前を付けて保存します。
- 「ツール」メニューから「ボード」情報を確認し、次のものを選択します。この際、「シリアルポート」にマイコンを接続したCOMポートが指定されているかも確認します。
ボード:「M5Stack Arduino」-「M5Stack-Core-ESP32」または、「M5Stack-Core2」または「M5Stack-Tough」
「Partition Scheme」で「Not OTA(Large App)」を選択します。 - 「ツール」メニューから「シリアルモニタ」を選択してシリアルモニタを起動します。(転送速度は「115200」です)
- 「スケッチ」メニューから「マイコンボードに書き込む」を選択します。
プログラム実行結果
M5Stackのディスプレイ上に次のように時計の日付、曜日が日本語表示されます。
編集後記
いかがだったでしょうか。
さて、これで日本語表示までできました。
今後、他の機能を使ったプログラムの実行例などをご紹介していきます。
ご期待ください。
今回の記事は以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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